池上彰『伝える力』
2007年に発行されたPHPビジネス新書、池上彰さんの『伝える力』は多くの人が読まれていると思いますが、私はこれまで池上彰さんの本を読んだことがありませんでした。
番組の中で「いい質問ですねぇ」と言うことで相手の興味をさらに一歩引き上げつつ、話しを本筋に戻すといった手法はとても上手だなと感じています。私の場合、話すときに本筋を離れてしまうとグダグダになりがちなので良いヒントをもらったと感じたものです。
先日、App Store を開いたときになんとなくですが『伝える力』をダウンロードしてみました。手軽に iPad で読めるということと、池上彰さんがどのようなことを書かれているのか覗いてみたいという気持ちがどこかにあったからでしょう。
題名が『伝える力』というくらいですからさすがに伝わりやすく理解もしやすい内容です。書かれている内容は見事なくらい私が実践していることそのものでビックリ。あらためて実践している内容がどうなのか見直せただけでなく、まだまだなんだなと思い知らされたものです。
私は学校の勉強というのが苦手でした。今でも勉強という形は苦手なわけですが、観察や調べたりすることは大好きです。興味をもってなにかを見る、調べるという部分だけはどちらかというと得意なのかもしれません。教えられるのではなく、自分でやってみて考えないとなかなか理解できなかったからだとも言えます。
今でも、理解するためだけでなくなにかを完成させるためには試行錯誤の連続です。勉強ができない自分がいるからこそ理解するためにいろんな工夫をしますし、相手に伝えるとなるとどうやったら理解してもらえるかなどいろんなことを考えつつ文章にしていきます。
『伝える力』を読んで、まだまだ沢山の改善ポイントがあるなと感じたものです。書かれた内容はほぼ実践していたからこそ慣れになっていたこともあります。慣れが必要なこともありますが、慣れで傲慢になってはいけないことを再認識できたのかもしれません。
ビジネス書は少し読んでうさんくさいと思うものがとても多いのであまり読まないのですが、『伝える力』は私自身の考えの再認識のためにも読んで良かったと感じています。これも池上彰さんがしっかりと伝えてくれているからですね。
これまで私は、「人生はいつまでも勉強だよ」とことあるごとに言ってきました。経験から自分自身に言い聞かせていた面もあります。『伝える力』を読んでいるとまさに「人生はいつまでも勉強だよ」と池上彰さんから念を押されたような気がします。
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